不動産のプロが目黒区のマンション売却相場価格を解説

目黒区の新築・中古マンション売買を検討している方にとって、価格相場や今後の市場動向の把握は欠かせません。

中目黒や自由が丘などのおしゃれな街を擁する一方で、緑が丘や洗足周辺は高所得者向けの閑静なエリアとして知られており、エリアごとに異なる雰囲気を持っています。

この記事では、目黒区の中古マンション売却相場価格や住環境の魅力、今後の価格推移について紹介します。

特徴・住みやすさ

ここでは、目黒区における新築・中古マンションの購入や住み替えを検討している方に向けて、特徴や住環境の魅力を紹介します。

• 交通アクセスが良好
• おしゃれな街がある
• 住宅街は閑静で暮らしやすい

交通アクセスが良好

目黒区内には東急電鉄・京王電鉄・東京地下鉄の3社5路線が走り、8つの駅が設けられています。東京23区内において駅数は少ないものの、渋谷や品川、立川方面への路線が整備されており、都心部へのアクセスが便利です。

特に新宿駅までは約12分、東京駅までは約20分で行くことができ、通勤や通学だけでなく、買い物やおでかけにも最適な場所と言えるでしょう。

おしゃれな街がある

目黒区は、中目黒や自由が丘などのおしゃれな街を擁することでも知られています。

中目黒は流行の最先端を行くカフェやショップが立ち並び、自由が丘は上品なショッピングスポットとして、多彩なグルメ店やアパレルショップ、雑貨店が集まっています。

大手チェーン店だけでなく個人経営のお店も多く、お気に入りのお店を見つける楽しみもあるでしょう。

住宅街は閑静で暮らしやすい

目黒区の住宅地は繁華街や商店街に比べて閑静であり、大型ショッピングモールが少ないことがその理由の一つです。

さらに、目黒区には多くの緑豊かな公園があり、自然環境も住み心地の良さに貢献しています。

特に、緑が丘や洗足周辺は高所得者向けの閑静なエリアとして知られています。

自由が丘も繁華街から離れると落ち着いた住宅街となり、おしゃれな街並みと静かな環境が利便性と住み心地のバランスを整えています。

目黒区の中古マンション売却相場価格

ここでは、東京都目黒区の中古マンション売却価格を紹介します。

間取り別の中古マンション相場価格

「REINS Market Information」をもとに、東京23区におけるマンション売却相場価格を間取り別にランキング形式で10位までまとめています。

	1LDK	2LDK	3LDK
1位	港区：1億1,440万円	港区：1億2,670万円	港区：1億9,050万円
2位	渋谷区：7,960万円	千代田区：1億2,590万円	千代田区：1億6,680万円
3位	千代田区：7,010万円	渋谷区：1億1,060万円	渋谷区：1億2,720万円
4位	目黒区：6,760万円	新宿区：8,170万円	中央区：1億2,220万円
5位	文京区：6,340万円	中央区：8,130万円	目黒区：1億1,000万円
6位	品川区：6,190万円	文京区：8,080万円	新宿区：1億950万円
7位	世田谷区：5,870万円	世田谷区：7,825万円	豊島区：1億220万円
8位	中央区：5,410万円	品川区：7,380万円	品川区：9,360万円
9位	江東区：5,200万円	目黒区：7,370万円	文京区：8,860万円
10位	中野区：4,700万円	江東区：6,780万円	世田谷区：8,160万円

目黒区のマンション売却相場価格は東京23区の中だと1LDKで4位であり、高水準の価格帯であることが分かります。

エリアごとの売却相場価格

こちらも「REINS Market Information」を参考に、目黒区におけるエリアごとのマンション売却相場価格（1LDK）を一部まとめました。

目黒区のエリア名	マンション売却相場価格	㎡単価
目黒	8,000万円	101万円/㎡
恵比寿	1億4,400万円	213万円/㎡
中目黒	3,600万円	111万円/㎡
祐天寺	4,000万円	107万円/㎡
学芸大学	7,600万円	145万円/㎡
都立大学	2,700万円	64万円/㎡
池尻大橋	1億500万円	200万円/㎡
武蔵小山	5,600万円	118万円/㎡

目黒区では、恵比寿エリアや池尻大橋エリアで1億を超える中古マンションが取引されていることがわかります。

東京都の新築・中古マンション売却相場価格

以下の表は、東京都の新築・中古マンションの売却相場価格をまとめたものです。

	東京23区	23区外
新築マンション	9,110万円	5,816万円
中古マンション	5,827万円	3,401万円

※出典：不動産経済研究所「マンション市場動向」、東日本不動産流通機構「中古マンションの区市町村別成約状況［2022年度］」をもとに作成

目黒区の中古マンションの売却相場価格は6,760万円〜1億1,000万円でした。「東京23区の新築マンション」と比較しても高くなっています。

目黒区の賃貸物件の家賃相場

目黒駅近辺は高級住宅街となっており、賃貸物件が多くありません。賃貸物件への需要が高く、家賃が下落しにくいため、不動産経営を検討している方にもおすすめのエリアです。

以下では総務省の「平成30年住宅・土地統計調査」をもとに、一人暮らし用ワンルームから3LDK程度の広さに分けて表にまとめています。

売却ではなく賃貸経営を検討している方や購入か賃貸物件で迷っている方も、ぜひ参考にしてください。

• ワンルーム・1Ｋ：29㎡以下
• 1LDK：30～49㎡以下
• 2LDK：50～69㎡以下
• 3LDK：70～99㎡以下

間取り	家賃相場
ワンルーム・1K	8万2,390円
1LDK	11万0,190円
2LDK	14万6,665円
3LDK	19万6,856円

目黒区の中古マンションの売却相場価格は、2LDKで7,370万円でした。

仮に2LDKを40年間賃貸した場合、単純計算すると（約15万円×12ヶ月）×40年間＝約7,200円です。

このことから、40年以上住む場合は購入するほうがお得かもしれません。

マンション売却価格は今後どうなるのか

目黒区のマンション売却や購入を検討している方に向けて、今が売り時・買い時なのか、マンション価格の推移や今後の動向について紹介します。

マンション価格の推移

国土交通省が公表する「不動産価格指数」の情報によると、分譲マンションの価格推移は上昇傾向にあることが分かりました。

不動産価格指数とは、年間約30万件の不動産の取引価格情報をもとに動向を指数化したものです。

2024年1月時点では、住宅総合が138.8、マンションが197.9、一戸建てが118.2であり、マンション価格が高騰しています。

理由は、マンション建設コストの上昇や円安による海外投資家の増加などです。

※出典：国土交通省「不動産価格指数」

不動産価格指数の推移から判断すると、今後も物件価格は上昇する見込みです。

しかし、マイナス金利政策の終了や住宅ローン控除率の引き下げから考えて、早めに売却・購入することも選択肢の1つです。

人口の推移

目黒区の今後の人口推移から、不動産価格の変化を予想できます。

国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計人口（平成30（2018）年推計）」の情報もとに、目黒区の人口推移をまとめました。

	2025年	2030年	2035年
総計	29万2,293人	29万6,850人	29万9,798人
30～50歳未満	9万6,381人	9万3,710人	9万1,294人

総計では、2025年から2035年にかけて人口増加が予想されています。

しかし、マイホームを購入する年代である30～50歳未満の人口は、同時期に約5,000人減少する見込みです。

人口が減少する場合は不動産価格も低下することが考えられるため、今後10年先は緩やかにマンション売却相場価格も低下するでしょう。

目黒区における不動産売買のよくある質問

ここでは、目黒区における不動産売買のよくある質問を紹介します。

目黒区で子育て世帯に人気の物件は？

目黒区で子育て世帯に人気の物件情報は、以下のとおりです。

目黒区で購入するならマンションと一戸建てどちらがいい？

アットホームによると、目黒区における築20年超の中古一戸建ての平均価格は8,640万円でした。

目黒区の中古マンションの売却相場価格が6,760万円〜1億1,000万円のため、中古一戸建ての平均価格と大差ないことが分かります。

なお、目黒区で一戸建ての物件数が多いエリアは目黒本町、碑文谷、上目黒、下目黒です。反対に、自由が丘や青葉台などは一戸建ての物件数が少なくなります。

まとめ

目黒区は、マンション売却相場価格・賃貸物件の価格ともに23区内で見ると比較的高いことが分かりました。

若者世代の転出が見られ、人口減少が見込まれているため、物件価格は緩やかに下がっていくでしょう。

目黒区で不動産の売却・購入を検討している方は、家族のライフプランやご自身の経済状況などをもとに検討することをおすすめします。

目黒区以外の東京エリアのマンション売却相場を知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

東京エリアの新築・中古マンション相場価格は？今後の展望も考察