MENU
築年数によってマンション売却の価格や売り時はどのように変わる?

築年数によってマンション売却の価格や売り時はどのように変わる?

マンション売却を検討している方のなかには、「築年数が心配」「いくらで売れるのだろう」と考えている方もいるでしょう。

マンション売却に影響を与える要素は市場動向や税金、管理状態などさまざまですが、徳に影響を与えるのが築年数です。

この記事では、マンション売却と築年数の関係や築年数ごとの売却ポイント、売り時などを紹介します。

目次

マンション売却における築年数と売却価格の関係

マンションは土地と建物から売却価格が決まっており、築年数が経過するほど資産価値が下がるため安くなる傾向にあります。しかし、土地は古くなっても価値が上下せず、厳密には築年数が影響を与えるのは建物のみです。

ここでは、以下の2つの観点からマンション売却における築年数と売却価格の関係を紹介します。

  • マンションの築年帯別平均価格の推移
  • 築年数別の平均売却価格のデータ
  • マンションの築年帯別平均価格の推移

東日本不動産流通機構の「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)」によると、マンションの築年数別平均価格の推移は以下のとおりです。

※出典:東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)

推移を見ると、築年数が浅いほど高値売却に期待できることが分かります。反対に、築16年以降から売却価格が下がりはじめ、築21〜25年以降は急速に下落しています。

売却予定のマンションの築年数が20年前後の場合は、下げ幅が大きくなる前に売却するのも1つの選択肢です。

築年数別の平均売却価格のデータ

次に、マンション売却における築年数別の具体的な平均売却価格を見ていきましょう。東日本不動産流通機構の「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)」をもとに、築年数ごとの売れる平均価格や面積、㎡単価をまとめています。

平均売却価格 面積 ㎡単価
築0~5年 6,638万円 63.09㎡ 105.21万円
築6~10年 6,193万円 66.05㎡ 93.76万円
築11~15年 5,543万円 69.41㎡ 79.86万円
築16~20年 5,250万円 70.94㎡ 74.01万円
築21~25年 4,290万円 69.29㎡ 61.91万円
築26~30年 2,832万円 63.54㎡ 44.57万円
築31年~ 2,193万円 56.25㎡ 38.98万円

※出典:東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)

上の表を見ると推移でも述べたとおり、築26〜30年から平均売却価格が急激に下落していることが分かります。築31年以降約2,200万円であり、築0~5年の約6,700万円と比べると約3倍の差です。

マンション売却の築年数ごとのポイント

築年数が経過するほどマンション売却価格が下がるため、基本的に高値売却を検討している方は早めの行動がおすすめです。ここでは、マンション売却の築年数ごとのポイントを紹介します。

築5年以内のマンション売却

築5年以内のマンションは資産価値が高く、新築に近い内装状態であるため、比較的高値売却が可能です。内装や設備のリフォームが不要であり、買主にもアピールしやすくなります。

ただし、築5年未満のマンション売却の場合、売却益に対して課税される譲渡所得税が短期譲渡所得となります。

短期譲渡所得は税率が39.63%と高くなりますが、5年を超えて所有していた場合にかかる長期譲渡所得の税率は20.315%です。そのため、築5年超での売却をおすすめします。

築6~10年以内のマンション売却

築6~10年のマンションは、内装に大きな損傷が見られず新築よりも安く購入しやすいため、買主が見つかりやすいのが特徴です。東日本不動産流通機構の「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)」を見ると、成約率が高くなっているのは築6~10年といえます。

※出典:東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)

ただし、築10年以内のマンション売却価格は、住宅ローン残高よりも低くなる(オーバーローン)可能性が少なくありません。オーバーローンの際、不足分は自己資金や住み替えローンなどでカバーする必要があります。

築11~20年のマンション売却

築10年を超えると設備や内装などに軽微な修繕が必要になりますが、新築よりもリーズナブルな価格で購入できるため、価格帯とのバランスが良く一定の需要があります。

住宅ローン残高よりもマンション売却価格が高くなってくる時期でもあり、自己資金を用意せず売却できるでしょう。

ただし、マンションは基本的に12~15年程度で大規模修繕が実施されます。修繕積立金の値上げが予想されるため、この時期の購入を避ける買主も少なくありません。大規模修繕がある場合は、完了後に売却活動を行いましょう。

築21~30年のマンション売却

築21~30年はマンション売却価格が急激に下がる時期であり、内装状態や設備、外観などの劣化が目立ってきます。

また、住宅ローン控除や登録免許税の優遇措置を買主が適用するには築25年までのマンションを求められるため、売却を検討している方は築25年を迎える前に行動しましょう。

ただし、築21~30年程度のマンションは市場に多く出回り需要が低くなるため、アピールポイントを見つけておく必要があります。売却価格は周辺の類似マンションを参考にし、妥当な価格で販売しましょう。

築31年以上のマンション売却

築31年以上のマンションは建物価値がゼロであり、需要が低くなるため売却価格も下がります。市場で売れない場合は不動産買取会社に相談するのも1つです。

買主はマンションの耐震性を気にするため、1981年6月以降に建築確認証が発行された新耐震基準のマンションかを確認しましょう。旧耐震基準は住宅ローンを組めない可能性が高く、買主にとって懸念材料となります。

市場で売却したい方は、ホームインスペクションの実施や耐震基準適合証明書の用意などをしておきましょう。

マンションの売り時は築何年?

マンション売却と築年数の関係は分かりましたが、結局のところ築何年が売り時なのでしょうか。ここでは、マンション売却の売り時を以下の2つで紹介します。

  • 2023年はマンション売却のベストタイミング
  • 築20年前後が売り時

2023年はマンション売却のベストタイミング

以下のグラフは、国土交通省の「不動産価格指数( 令和5年6月・令和5年第2四半期分)」です。

※出典:国土交通省「不動産価格指数( 令和5年6月・令和5年第2四半期分)

マンション価格が上昇し続けていることが分かります。特に中古マンションは新築価格の上昇や住宅ローンの低金利などに影響を受けるため、今後も上昇が予想されるでしょう。

ただし、住宅ローンの低金利に関して固定金利は上昇傾向にあり、日銀が発表した2023年7月の方針では、長期金利の変動許容幅を最大1.0%まで容認するとしています。

マンション価格の上昇がこのまま続くとも限らないため、2023年はマンション売却のベストタイミングといえるでしょう。

築20年前後が売り時

築20年以内のマンションが売り時であり、理由は以下のとおりです。

  • オーバーローンのリスクが低く自己資金が不要
  • 住宅ローン控除を適用できるのは築25年まで
  • 軽微な修繕を伴うが新築よりもリーズナブルな価格で購入できる

マンションは築年数が経過するほど資産価値が落ち続け、築30年には底値になる傾向にあります。

築20年前後のマンションは当事者同士が条件交渉を行いやすく、将来売却する際にも値崩れする可能性が低くなるのが特徴です。

築30年以降は建物価値がゼロになるため、いつ売却しても価格はほとんど変わりません。また、オーバーローンのリスクはありますが、高値売却を狙う場合は築5年超10年以内がおすすめです。

築年数ごとのマンション売却のポイントを押さえて少しでも高く売ろう

マンション売却は築年数が価格に大きく影響するため、築年数ごとにポイントを押さえて売却する必要があります。

高値売却を狙いたいのか、長く住みつつ価格とのバランスが良い時期に売りたいのか、それぞれの都合に合わせてマンション売却がおすすめです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次